センター数学IIB '13年第3問 

(1) 数列は次を満たすとする。
 () ・・・@
数列の一般項と、初項から第n項までの和を求めよう。まず、@から
 ()
となるので、数列の一般項は
である。したがって、自然数nに対して
である。

(2) 正の数からなる数列は、初項から第3項がであり、すべての自然数nに対して
 ・・・A
を満たすとする。また、数列を、自然数nに対して、で定める。数列の一般項を求めよう。まず、Aから
である。したがって、となるので
 () ・・・B
と推定できる。
Bを示すためには、から、すべての自然数
nに対して
 ・・・C
であることを示せば良い。このことを「まず、のときCが成り立つことを示し、次に、のときCが成り立つと仮定すると、のときもCが成り立つことを示す方法」を用いて証明しよう。この方法をという。に当てはまるものを、次ののうちから一つ選べ。
 組立除法   弧度法   数学的帰納法   背理法


[T] のとき、であることからCは成り立つ。
[U] のとき、Cが成り立つ、すなわち、
 ・・・D
と仮定する。のとき、Aのnを代入して得られる等式と、を代入して得られる等式から
となるので、
と表される。したがって、Dにより、が成り立つので、Cはのときにも成り立つ。
[T][U]により、すべての自然数nに対してCの成り立つことが証明された。
したがって、Bが成り立つので、数列の一般項はである。
次に、Aの
nに置き換えて得られる等式とBから
となり、であることと@から、数列の一般項は、(1)で求めた数列の一般項と等しくなることがわかる。


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解答 数列は、標準的な2項間漸化式の問題です。数学的帰納法の部分は実は極めて易しいのですが、センター試験のためだけの設問の仕方がユニークで、面食らった受験生もいたと思われます。

(1)
 ・・・E
αに置き換えると、
 ・・・F
E−Fより、
() 3 () 2 ......[]
数列は、初項,公比等比数列です。

(
) 2 () 3 () 3 () 2 ......[]
() 9 () 4 () 3 () 3 () 2 ......[]

(2)
 ・・・A
Aから
() 2 () 5 () 3 ......[]
これで、となり、 () ・・・B と推定できます。
Bを示すためには、から、すべての自然数
nに対して
 ・・・C
であることを示せば良いのですが、「まず、のときCが成り立つことを示し、次に、のときCが成り立つと仮定すると、のときもCが成り立つことを示す方法」は、数学的帰納法です。
() ......[]
[T] のとき、であることからCは成り立ちます。
[U] のとき、Cが成り立つ、すなわち、
 ・・・D
と仮定します。のとき、Aのnを代入して得られる等式
と、を代入して得られる等式
から
() b () c () b () b ......[]
これより、
() c () b () b ......[]
したがって、Dにより、が成り立つので、となり、Cはのときにも成り立ちます。
[T][U]により、すべての自然数nに対してCの成り立つことが証明されました。
したがって、Bが成り立つので、数列の一般項はです。
また、
() 3 ......[]


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