微分方程式(その2)

微分方程式の続きです。

線形
1階微分方程式と呼ばれるタイプがあります。y1次式で表される微分方程式です。
 ・・・@
のような形をしています。まず、

という変数分離型の微分方程式を考えます。を移項して、を両辺にかけyで割ることにより、


とすると、
 (C:積分定数)

と置き直すと、

ここで@の解を考えるのですが、今定数としているDxの関数として、と置き直したものが@の解になると考えます。この技巧を定数変化法と言います。
 ・・・A として、@に代入すると、

 
 
より、

これより、


Aに代入すると、

が解になります。

1. 右のような、交流電源と抵抗とコイルが直列に接続された電気回路で、電源電圧がのように変化するとき、回路に流れる電流を求める。
[解答](物理を選択していない人は、微分方程式を解くところだけを着目してください)
電流をIとして、抵抗両端の電圧は,コイル両端の電圧は
キルヒホッフの第2法則により、回路の電圧降下と起電力が等しく、
よって、 ・・・@
という微分方程式が得られます。
まず、
と解くと、


 (C:積分定数)

@の解を求めるために、定数に置き換えて、 ・・・A を@に代入します。




 
 
 
 
 

 (C:積分定数)
Aに代入すると、 ......[]

物理への応用(その2)で出てきた、

のように、2階の微分、1階の微分、もとの関数の1次式で表されるタイプを線形2階微分方程式と言います。
線形
2階微分方程式のうち、定数係数のものを考えます。
 ・・・B
いろいろな解法があるのですが、ここでは、Bを形式的に以下のように書き換えます。
 ・・・C
微分を含む式を因数分解するので、驚くかも知れませんが、右側を通常の数式と全く同様に展開してみると、

となり、であればよいことになります。つまり、tに関する2次方程式:2解をab として、C式を考えればよいのです。
さて、
とし、C式を見て、を満たす解をとすると、なので、はCの解です。
同様にCは、
とも書けるので、を満たす解をとすると、もCの解です。


 (:積分定数)

同様に、の解は、を定数として、
ここで、という関数を考えると、

 
となり、として、 ・・・D (この形を、ベクトルのにならって一次結合と言います)はCの解になっています。

の場合には、Cは、となりますが、中カッコの中をzとすると、の解は、
よって、の解を、線形1階微分方程式で用いた定数変化法を用いて、として代入すると、


 (cdは定数)
Cが、となったときの解は、となります。

に戻ります。
2次方程式:が、判別式:であって、ab がともに実数の場合には,Dで問題ありませんが、であって、ab が虚数の場合には、 (iは虚数単位)だとして、Cの解が、

ということになってしまいます。このときには、オイラーの公式を用い、として、

      
y
が実数であるなら、

となります。
pqが実数であるときには、となり、

となるように、を決めておけば、

この場合には、解を、

の形に書くことができます(の形でもよい)の場合には、減衰振動(物理への応用(その2)を参照)を表します。


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