分数関数の積分

n次のxの整式 (,・・・,は実数)があるときに、これを実数の範囲で因数分解して、
 ()
になったとします。
方程式
の解は以下のいずれかに限られます。
(i) 虚数解aをもてば、それと共役な複素数もまた解になります(高次方程式を参照)。このとき、ともに実数なので、2解にもつ2次方程式:は、実数係数の方程式(ただし、判別式:)であり、を因数にもちます。k重解である場合には、,・・・,の中のどれか1つが、 ()になります。
(iii) が実数の解aをもつ場合には、を因数にもちます。ak重解である場合には、,・・・,の中のどれか1つが (())になります。
従って、
,・・・,は、として、のいずれかの形をしています。
このとき、
n次未満の実数係数の整式だとして(n次以上の場合には割り算を実行すれば、整式+の形に直せます)
 ()
が成り立つように、,・・・,を決めることにより、を複数の分数の和の形に直すことを部分分数分解と言います。
,・・・,の中に、k2以上のものがあっても、分数関数の積分の計算は可能なのですが、非常に複雑なので、ここでは、に限って考えることにします。
以下のように、未定係数法という技巧を用いて、
,・・・,を決めます。
整数
jが、1からmの中のどれかだとして、
の形をしている場合には、 (定数)
の形をしている場合には、 (は定数)
()の形をしている場合には、 (は定数)
とおいて、()が成り立つように、各定数の値を定めます。
これで、部分分数分解をしたときに出てくる項は、
4通りのどれかに限られます。
分数関数の積分:
を計算する場合に、を部分分数分解すると、分解したときに出てくる項の積分は以下のどれかになり、積分の計算を行うことができます。積分定数を省略して書きますが、
 (不定積分の公式を参照)
 (不定積分の公式を参照)
 (不定積分の公式を参照)
とおきます。
とおく(置換積分(その2)を参照)と、より、


上記ではわかりにくいので、以下に代表的なパターンを例示します。

1. 

 
 
 

2. 
とおくと、
 
 
よって、
これらを解いて、
これより、




 
 

ここで、とおくと、
x
のとき、q

 
 
 
よって、


3. 
とおくと、
 

よって、
これらを解いて、
これより、


 
 


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