豊橋技科大数学'09[1]

二つの数列が次のように定義されている。
 ()
以下の問いに答えよ。
(1) 数列の一般項を求めよ。
(2) 数列が等比数列となるとき、kの値を求めよ。ただし、とする。
(3) (2)で求めたkの値を用いて、数列の一般項を求めよ。
(4) (1)(3)の結果を用いて、数列およびの一般項を求めよ。


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解答 連立漸化式の基本問題です。連立漸化式の主要な解法は、
解法1等比数列の形を2通り作る。
解法23項間漸化式に持ち込む。
解法3行列の累乗を利用する。
3通りあります。本問では、解法1で解くように誘導がついています。最後に、別解として、解法2,解法3でもやってみます。

 ・・・@
 ・・・A

(1) @−Aより、
 ()
数列は、初項:,公比:等比数列です。
......[] ・・・B

(2) @+A×kより、
 ()
として、
 ・・・C
ここで、であれば、は公比の等比数列になります。
 ・・・D
より、 ......[]
注.Dを解くとという解も得られますが、のときには、(1)の等比数列になります。数列が等比数列になるというヒントがなくても、数列が等比数列になるようにkの値を定めれば、(1)の等比数列の形が得られることに注意してください。

(3) のとき、Cは、
数列は、初項:,公比:8の等比数列です。
......[] ・・・E

(4) 2+Eより、
......[]
E−Bより、
......[]

別解13項間漸化式に持ち込んで解答してみます。まず、@において、として、
を消去することを考えます。
@の
nとして、
Aを代入すると、
 ・・・F
@より、
 ・・・G
Fに代入して、
 ・・・H
特性方程式:

H
は、初項:,公比:の等比数列です。
 ・・・I
H
は、初項:,公比:8の等比数列です。
 ・・・J
J−Iより、

Gに代入して、

別解2行列の累乗を利用してみます。@,Aを行列を使って書くと、
とすると、なので、を求めます。行列の累乗はスペクトル分解によるのが便利です。
単位行列を
E,零行列をOとして、ハミルトン・ケーリーの定理より、
 ・・・K
これより、行列A固有値8をもつことがわかります。この2つの固有値を使って、

をみたす行列PQを求めると、
 ・・・L
 ・・・M
Kより、
また、より、
,・・・,
これらを用いて、

これより、L,Mを用いて、


注.(2)のDが重解をもつ場合(このとき、3項間漸化式の特性方程式も重解をもちます。また、Kもの形となり、固有値は1個だけになります)、例えば、

 ・・・N
 ・・・O
のような場合、N+O×kより、
 () ・・・P
のときが等比数列となります。


のとき、Pは、
は、初項:,公比:2の等比数列です。
このときには、等比数列の形を2通り作ることができません。Nにおいて、
 ・・・Q
より、
で割って、
は、初項:,公差:の等差数列で、

Qより、


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