九大数学'10年後期[4]

表と裏の出る確率がずつの硬貨を投げ、表なら1点、裏なら0点とする。knを正の整数として、以下の問いに答えよ。
1.硬貨を繰り返して投げ、得点の合計が3点に達したら終了することにする。ちょうど5回目で終了する確率はいくらか。また、ちょうどn回目で終了する確率をとするとき、を証明せよ。
2.硬貨を繰り返して投げ、得点の合計がk点に達したら終了することにする。ちょうどn回目で終了する確率をとする。kを固定したままnを動かすときのの最大値を求めよ。


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解答 反復試行の問題です。1回の試行で事象Aの起こる確率がpのとき、n回の試行中k回事象Aが起こる確率がになる、という、反復試行の公式を使って解答しましょう。

1.ちょうど5回で終了するのは、4回目までに、表が2回、裏が2回出て(確率)いて、5回目に表が出る(確率)ときです。その確率は、
......[]
3回以上投げないと得点が3点にならないので、です。
のとき、ちょうど
n回目で得点の合計が3点になるのは、回目までに、表が2回、裏が回出て(確率)いて、n回目に表が出る(確率)ときです。その確率は、
これを使って、を計算するのはキビしいので、証明すべき式の形から、余事象を考えることにします。
確率がとなるのは、
n回目までに終了する、という事象です。この余事象は、n回目までに終了しない、つまり、n回硬貨を投げて、表の出た回数が0回か1回か2回、という事象です。n回硬貨投げを行って、表が0回となる確率は、,表が1回となる確率は、,表が2回となる確率は、
よって、余事象の確率は、
よって、n回目までに終了する確率は、
 (証明終)

2のときは、n回硬貨を投げても得点がk点になることはないので、です。
のとき、ちょうどn回硬貨を投げて得点がk点となって終了するのは、回目までに、表が回、裏が回出て(確率)n回目に表が出る(確率)ときで、その確率は、
 (ただし、) ・・・@
(i) のときは、ちょうどn回硬貨を投げて得点がk点となって終了するのは、1回目から回目まで裏が出てn回目に表が出る場合で、その確率は、
のとき、は、のとき最大値をとります。
(ii) のとき、@より、
としてみると、
,これより、
のとき、
のとき、
のとき、

これより、は、のとき、最大値
をとります。
(i)(ii)より、の最大値は、
のときのとき
......[]


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