独立試行の確率

サイコロと硬貨を投げて、サイコロの目が3で硬貨の表が出る確率は、全事象は、積の法則により、サイコロの目の出方6通りと硬貨の表裏の2通りの積となり、通りで、サイコロの目が3で硬貨の表が出る事象は、そのうちの1通りなので、となります。
このとき、この確率を、
と見ると、サイコロを振って3の目が出る確率と、硬貨を投げて表が出る確率の積としても、確率が求められることがわかります。
なぜ、こうできるかと言うと、硬貨を投げて表が出る
という確率は、サイコロの目が1であろうと、2であろうと、3であろうと、サイコロの目の出方と無関係にに決まっているからです。

太郎クンと花子さんが買い物に行くとき、太郎クンは自分一人のときは、スーパーに行く確率が
で、コンビニにいく確率がだとします。花子さんは、スーパーに行く確率がで、コンビニに行く確率がだとします。
このときに、太郎クンと花子さんが両方ともコンビニに買い物に行く確率を、
という具合に確率をかけて答が出せればよいのですが、花子さんがコンビニに行くと、太郎クンがコンビニに行く確率がになってしまうとします。
すると、太郎クンと花子さんが両方ともコンビニに行く確率は、
になってしまいます。この、という確率は、花子さんがコンビニに行くという条件のもとで太郎クンがコンビニに行く確率で、条件付き確率と言います。また、太郎クンがコンビニに行くという事象は、花子さんがコンビニに行くという事象の、従属事象である、と、言います。

これに対して、太郎クンがスーパーに行く確率の
と、コンビニに行く確率のが、花子さんがスーパーに行こうとコンビニに行こうと変わらないとします。このときは、太郎クンと花子さんが両方ともコンビニに買い物に行く確率を、として、太郎クンと花子さんがコンビニに行く確率の積として求めることができます。
このとき、太郎クンが買い物に行くという試行と、花子さんが買い物に行くという試行は
独立であると言います。また一連の独立な試行を独立試行と言います。独立な試行の間では、それぞれの試行で起こる事象どうしも独立であって、太郎クンがコンビニに行くという事象と花子さんがコンビニに行くという事象は独立です。
即ち、独立な試行の間では、それぞれの試行において起こる事象の確率は、他方の試行の結果とは無関係に決まった値になります。
場合の数における積の法則から、
試行
Tにおいて事象Aが起こる確率を,試行Sにおいて事象Bが起こる確率をとし、試行Tと試行Sが独立であるとすると、
事象
Aと事象Bがともに起こる確率は、
  
となります(確率の乗法定理)
なお、試行
Tと試行Sが独立でなく、事象Aと事象Bが従属な場合の本来の積の法則は、事象Aが起きた上で事象Bが起こる確率をとして、となります。を事象Aが起きた条件の下で事象Bが起こる条件付き確率と言います(数学Bの範囲)

最初に戻って、サイコロを振るという試行と、硬貨を投げるという試行は独立なので、積の法則によって、サイコロを振って
3の目が出る確率と、硬貨を投げて表が出る確率の積として、確率が求められることになります。


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