整数

指を折って1つ,2つ,3つ,・・・,と数えられる数を自然数と言います。

2つの自然数nm ()を持ってきたとき、は自然数になりません。
のとき、
のとき、は自然数ですが、kを使って、と書くと約束されています。自然数k正の整数負の整数と呼ぶと約束します。
正の整数,
0,負の整数を合わせて、単に整数と呼びます。


整数は、和+、差−、積×について閉じています。
つまり、
2つの整数nmを持ってくると、のいずれもまた整数になるという性質を持っています。

ですが、商÷については、閉じていません。
は整数になるとは限りません。
整数
kがあって、と書けるとき、つまり、となるとき、nmで割り切れると言います。
このとき、
nm倍数と言い、mn約数と言います。

全ての整数は
1の倍数であり、1は全ての自然数の約数です。
2の倍数を偶数、2の倍数でない整数を奇数と言います。
全ての整数について、
0をかけると0になるので、0は全ての整数の倍数です。


整数nが、整数mkr (ただし、とします)を用いて、
・・・@
と書けるとき、
のときには、nmで割り切れますが、
のときには、nmで割り切れません。このときにrを余りと言います。
@式は、整数の問題でよく使われる式です。
という具合にすぐに思い出せるようにしておきましょう。は商が2,余りが3です。


定理 任意の整数nと、自然数mについて、 ()を満たす整数krはただ1通りに決まる(これを、kr一意的と言います)

証明 仮に、となる整数sを用いて、
・・・A
・・・B
2通りに書けたとします。
A−Bより、
つまり、 ・・・C
となりますが、この式は、
の倍数であることを意味しています。
ところが、
なので、です。
より大きくmより小さいmの倍数は0しかありません。つまり、Cより、かつ
つまり、かつです。
これは、Aの形となる整数
kr ()がただ1通りに決まることを意味しています。(証明終)


2つの整数mnに対して、mの倍数であって、かつ、nの倍数である整数をmnの公倍数と言います。
mnが自然数のときに、公倍数の中で最小のものを最小公倍数と言います。
2つの整数mnに対して、mの約数であって、かつ、nの約数である整数をmnの公約数と言います。
mnが自然数のときに、公約数の中で最大のものを最大公約数と言います。

2つの自然数mnの最大公約数が1のとき、mn互いに素であると言います。
1と自分自身以外の約数を持たない自然数を素数と言います。素数を小さい順に並べると、23571113171923293137414347,・・・・・・
自然数
mをいくつかの素数の積の形に表すことを素因数分解と言います。

abの小さくない方をで表すことにします。つまり、
 
です。同様に、abの大きくない方をで表すことにします。つまり、
 
です。
2つの自然数mnの素因数分解が、だとすると、
mnの最小公倍数は、
m
nの最大公約数は、
です。

例.
5472の最小公倍数と最大公約数を考えます。
54の素因数分解は、
72
の素因数分解は、
両者の2指数を比べると、54では172では3です。大きい方が3,小さい方が1で、です。
3の指数を比べると、54では372では2です。
従って、5472の最小公倍数は、
54
72の最小公倍数は、

ところで、です。なぜなら、
のときは、で、です。
のときは、で、です。
のときも、で、です。

これより、
2つの自然数mnの素因数分解が、だとして、




となり、

例,5472の最小公倍数は,最大公約数は
です。


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