慶應大学理工学部
2005
年数学入試問題
[A1]
空間内の
xy
平面上において
(
)
で表される曲線を
C
とする。
C
上の点
P
をとり、原点から
P
までの曲線の長さを
s
とする。空間内で
P
の真上に点
Q
をとる。
(1)
曲線の長さ
s
を
x
の関数として
で表す。
=
ア
であり、また
とおくと、
=
イ
であるから、
=
ウ
となる。したがって、線分
PQ
の長さは
x
の関数
となり、特に
=
エ
である。
(2)
点
P
から
x
軸へおろした垂線の足を
R
とし、
PQ
と
PR
を
2
辺とする長方形を
の範囲で動かして立体をつくる。このとき、この立体の体積は
オ
である。
[
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]
[A2]
点
P
が数直線上の整数点
(
座標が整数である点
)
を次の規則にしたがって正の方向に移動していく。
(i)
最初の時点での
P
の座標は
0
である
(P
は原点
O
の上にある
)
。
(ii)
ある時点での
P
の座標が
k
のとき、次の時点で
P
は座標
の点か、または座標
の点のどちらかに、それぞれ
の確率で移動する。
正の整数
n
に対して、ある時点で
P
の座標が
n
となる確率
(
すなわち、
P
が座標
n
の点を飛びこえてしまわない確率
)
を
で表す。たとえば、
,
,
=
カ
,
=
キ
である。すると、
は漸化式
=
ク
をみたす。したがって、
を
n
の式で表すと
ケ
となり、
=
コ
である。
[
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]
[A3]
平面上に
4
点
K
,
E
,
I
,
O
がある。
K
は動点で、その座標
が時刻
t (
)
の関数として
,
で与えられている
(
a
は正の実数
)
。
E
,
I
,
O
は定点である。
2
点
E
,
I
を通り、直線
に第
1
象限で接する円の中心の座標は
(
サ
,
シ
)
である。円周角の性質から、
が最大となるのは
t
=
ス
のときである。そのときの線分
OK
の長さを
,
を
とするとき、
=
セ
,
=
ソ
である。
[
解答へ
]
[B1]
2
行
2
列の行列
,
を考える。
A
において、
b
と
c
を入れかえた行列を
で表す。すなわち、
である。同様に、
とおく。以下で、
B
はつねに
をみたすものとする。
(1)
となるための必要十分条件は
であることを証明しなさい。
(2)
のとき、すべての
B
に対して
となることを証明しなさい。
(3)
すべての
B
に対して
が成り立つならば、
であることを証明しなさい。
[
解答へ
]
[B2]
実数
t
に対して空間の点
P
を定め、
P
と点
A
を結ぶ線分
PA
が
xy
平面と交わる点を
Q
とする。
(1)
このとき
a
,
b
を
t
で表し、
,
を求めなさい。
(2)
t
が実数全体を動くとき、
Q
の軌跡を求めなさい。また軌跡の概形を
xy
平面上に描きなさい。
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