慶大理工数学'07[A3]

図のように、座標平面上に2ABが与えられている。また、原点Oを中心とした半径1の円周上に、0以上以下であるような点Pがある。
いま、動点
Xが、点Aを出発し、円周に沿って反時計回りに点Pに至り、その後線分PBに沿って点Bに移動する。ただし、円周上では速さ1で移動し、線分PB上では速さk ()で移動するものとする。 ()とし、動点XAからBへ至る所要時間をとする。
(1) 線分PBの長さをを用いて表すと、 セ となる。
(2) の導関数は
 ソ 
となる。
(3) のとき最小となるためには、 タ となることが必要十分である。
(4) とおくとき、θ の式で表すと、 チ となる。
また、 タ とするとき、が最小となるようにθ を選ぶと、αkの間には、 ツ という関係が成立する。

解答 慶大理工のよくあるタイプの問題です。以前は、このタイプの問題でもよく練られたおもしろい問題があったんですけどね。
途中の
()が、ていねいに調べていると非常に面倒なのですが、空所補充問題なので、試験会場では、詳細な議論を省いて正答しておくのが賢明でしょう。

(1) () です。右上図より、,円弧APの長さは、,円弧APを動点Xが進むのに要する時間は、
より、三角形POB余弦定理を適用して、
......[]

(2) () PBを動点Xが進むのに要する時間は、


......[]

(3) () 

この分母は、においてです。
分子をに関する
2次関数とみて、とおくと、
軸の位置で分類します。
のとき、なので、
(i) (ii) (iii)
という風に分類します。

(i) ,つまり、のとき、は、において、減少関数で、
より、は、の範囲に解 ()をもち、
,つまり、において、
,つまり、において、
従って、において極小値をもつ
(関数の増減を参照)ので、において最小とはならず、不適。
注意 上記で、θ→大、のとき、→小、であることに充分に注意してください。

(ii) ,つまり、のとき、において最大で、
より、
において、
従って、
単調減少で、において最小になります。

(iii) ,つまり、のとき、は、において、の増加関数で、より、において、
従って、単調減少で、において最小になります。

以上より、のとき最小となるためには、となることが必要十分です。
......[]

(4) () 三角形POBにおいて、正弦定理より、
......[]
() を用いて、
のとき、つまり、(3)(i)のとき、において最小となりますが、このとき、
......[]

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