慶大理工数学
'09
年
[A4]
検討
[A4]
(
解答は
こちら
)
問題文、解答を読んでいかがでしょうか。何を言っているのかわからない問題文、何を言っているのかわからない解答、と、思う方と、簡単なことをバカ丁寧に書いている、と、思う方に分かれるのではないか、と、思います。
冷たく言うと、慶大理工に合格できるのは、後者の皆さんです。
慶大理工を目指す諸氏は、
のグラフを頭に思い描きながら、問題文が何を言っているのか、
は結局何なのか、何をすれば解答できるのか、ということを考えられるようにしてください。将来、研究者、技術者として社会の第一線に立つためには、自分が設計開発しているものが実際に形になったときに、どういう風に機能してどんな問題点が生じるのかを設計段階でイメージできることが最低限の条件です。これができないと、命令された通りに図面を描き、仕様書通りにコーディング・テストを行うだけの熟練技能者として扱われてしまいます。技術者として勝ち組になれるか負け組になってしまうかがここで分かれてしまうのです。
火を噴くテレビ、ガス漏れするストーブ、タイヤが外れてしまうトラック、銀行
ATM
が止まってしまうオンライン・システムを技術者に開発されたのでは企業はやっていけないので、一般社会では厳しい目で技術者の選別が行われてしまう、というのが現実なのです。その第一歩がこの問題に現れている、ということが言えると思います。その分かれ目は、知識とか能力とか勉強量、というものではありません。意欲とかチャレンジ精神とか野心と言えるようなものです。教育評論家が言う教育的配慮のようなものは、激しい競争にさらされている技術の第一線では通用しないのです。
こちらをご覧の皆さんには、不親切そうに見えるわかりにくい問題文を前にして、甘いいたわりの言葉をかけてくれる人に寄りかかることなく、自分自身を厳しく見つめるようにお願いしたいと思います。
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