慶大理工数学'10[A4]検討

[A4](解答はこちら) 本年の5題の中では、この問題だけが、従来の慶大理工の雰囲気を残しています。他の4題のケアレス・チェックを念入りに行った上で本問を完答できていれば、合格を確信してよいと思います。本年の慶大理工は、この問題だけ、と、言ってもよいでしょう。
とは言っても、本問も数学Uの微分の基礎事項がつかめていれば、充分に解答可能な問題です。
3次方程式が相異なる3実数解を有する必要条件は、2次方程式が相異なる2実数解をもち、3次関数が極大・極小を有することです。さらに、極大値と極小値が異符号であれば、必要十分条件となります。これは、教科書にも書かれていることです。
解答の
()の部分がわかりにくいかも知れません。kが、
 ・・・()
を満たすことがわかるのですが、この形ではkがどんな正整数値をとるのか即断はできません。そこで、両側の値の各々がどんな値なのか、整数値と比較してみると、左側は、
を満たすので、連続2整数、の間の実数であり、右側は、
より、
を満たすので、連続2整数、の間の実数、ということになります。であれば、()を満たす正の整数kを全て求めると、
ということになります。
この部分が少々工夫を要するのですが、
nに適当な整数を入れてみるとかすれば、空所補充問題なので、上記のようなことをせずとも切り抜けられるはずです。
のときのの解も、高次方程式を解くときの常套手段で、,・・・,と代入して行けば、すぐにという解が見つかるので、因数定理を用いて因数分解してしまえばよく、本問も容易に完答できます。


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