京大理系数学'07前期乙[6]検討

[6](解答はこちら) 問題文中に登場する関係式を関数方程式と言います。最近の受験生には物珍しいかも知れませんが、以前は入試問題としてもよく取り上げられていたテーマです。「任意の実数ab」に対して成立している、と、書かれているので、abに適当に数値代入していくと、関数の性質が導かれるだけでなく、解答の追記に書いたように、関数の形を決めてしまうこともできます。

この問題の関係式と類似の関係式:
 ・・・@
が、特定の実数を除く実数abについて成り立つとします。
が存在するとして、としてみると、
分母を払って、

仮にが恒等的に1であるとすると、@の分母が0となって、が定義できなくなるので、となるaをとれば、
となります。
x0に近い値のときにはが定義できて、かつ、微分可能でだとします。abの定義域内の実数だとして、とすると、

従って、x0に近い値のときには、
 ・・・A
となります。
と書いて、
逆関数の微分法の公式より、
よって、
 (‘00年京大理系後期[6]で取り上げられています)
()とおくと、
 (C:積分定数)
これより、
0に近い値なので、とします。

関係式@は、正接の加法定理:
 ・・・B
を表しています。つまり、Bのような加法定理が成り立つ関数がだということです。
京大乙
[6]は、関係式が微妙に@と異なっていますが、正接と類似の加法定理が成り立つ関数で、双曲線関数と呼ばれる関数の中のを取り上げています。の場合は定義できないところがあるので問題にしづらいのですが、ならすべての実数で定義できるので、入試問題として取り上げやすいというわけです。


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