京大理系数学
'09
年甲
[3]
検討
甲
[3]
(
解答は
こちら
)
数学Uの対数の分野の基礎知識を問う問題で、頻出分野とは言えないだけに、底が
1
より大きいか小さいかで真数の大小と対数の大小が同じだったり逆になったりすること、底が異なる項が混じるときにまず底を揃えるという基本操作をできるか、それに、複雑な不等式の処理、そうしたことを丁寧に行えるかどうか、平易ではあっても意外な落とし穴にはまりやすい問題です。
こうした問題が出題される、ということはどういうことか、と言うと、難関大学受験生は、高校数学の全分野にわたってしっかりと勉強しておかなくてはいけない、ということです。確率は嫌いだ、ベクトルには見向きもしない、ということでは、難関大制覇は無理です。重箱の隅をつつくような些末なテーマの問題であっても、それ相応に対応ができるように準備を進めて頂きたいと思います。
解答では、底を
x
に揃えましたが、
の符号が正負ともありうるので、気軽に
をかけて分母を払うことができません
(
分母を払うのであれば、
,
で場合分けする必要があります
)
。これが嫌であれば、底を
10
にして、
,
とすることになりますが、底の変換の必要な項の数が増えるわりには、不等式の複雑さは緩和されません。ただし、扱いやすくはなります。
また、
のときに、
であっても
ですが、
ではなく
なので、錯覚しないように充分注意してください。そういう意味では、本問は、標準レベルではあっても得点しにくい問題と言えます。
もう一つ注意したいことは、過去問をチェックすることは重要なのですが、
2009
年に対数が出題されたからと言って、
2010
年以降の入試で「対数」が重要テーマだとは言えない、むしろ、「対数」の出題確率は下がった、ということです。次の入試の出題予測をするのであれば、
5
年〜
10
年にわたって出題されて来なかったテーマが重要なのです。過去問の出題分野の比率などをごていねい調べている参考書・問題集を見かけますが、全くナンセンスなことをやっているので、そうしたものに惑わされないように注意してください。
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