不定形の極限

(i) 型 分母・分子を因数分解(場合によっては、有理化などが必要)し、0に近づく因数を約分する。三角関数、指数関数、対数関数では、公式利用(極限の公式参照)
(ii) 型 分母、分子の絶対値を無限大に発散させる項のうち、もっとも無限大に近づく勢いの強い項で分母、分子を割る。
(iii) 型 根号を含む関数では有理化する。という形の関数では、最高次の項でくくり、という形にする。三角関数は公式(加法定理三角関数の諸公式を参照)を利用する。指数関数は底が最大の項でくくる。対数関数は、公式:を用いると(ii)のタイプになる。
(iv) 型 無限大に近づく項と0に近づく項の勢いの強さを比較する。
(v) 型,型では、ロピタルの定理による場合があるかも知れない。

単に、とするのでは極限値を求められないタイプの極限を不定形の極限と言います。

(i) 型 
・分母
,分子が整式:で表されている関数において、のときの分母、分子がともに0に近づく、つまりということは、因数定理によると、ともにという因数をもつということです。ですから、必ず、分母、分子の間で ()で約分できて、
 (但し、)
と変形ができます。これで、

となります。

(ii) 型 
・分母、分子が整式で表されている関数:
において、
のときには、分母、分子を(分母の中でもっとも無限大に近づく勢いの強い項)で割ると、のとき、,・・・,,・・・,より、

のときには、やはり、分母、分子をで割って、

のときには、分母、分子をで割って、
 (分母、分子の最高次の項の係数の比になります。結果を覚えてしまうとよいでしょう)

・分母、分子に指数関数を含む場合、分母の中でもっとも無限大に近づく勢いの強い項、つまり、底の最大のものの項で、分母、分子を割ります。それ以外の考え方は上記の、分母、分子が整式の場合と同じです。
において、pqrs1より大きい実数、とすると、で分母、分子を割ることになります。

のとき、なので、分母はbに近づきます。として、
なら、分子は0に近づいて、極限は0
なら、分子は発散して、極限は、abが同符号なら正の無限大、abが異符号なら負の無限大
なら、極限は

()のような場合、では、の方が無限大に近づく勢いが強いので、分母、分子をで割り、のとき、より、

注.の中ではの場合がもっとも無限大に近づく勢いが小さいので、のとき、を、eを自然対数の底(以後、底のeを省略)だとして、示しておきます。
として、より、の最小値は ( )
よって、
この両辺をxで割って、
においては、であって、ここで、とすると、
はさみうちの原理より、

(iii)

のような場合には、有理化します。

 
  (分母、分子をxで割る、根号内はで割ることになる)
 


のような場合には、最高次の項でくくります。

のときに、なので、です。なので、


のような場合には、底が最大の項でくくります。

のときに、なので、です。なので、


は、対数の公式を使います。

のとき、より、


(iv)

では、のとき、ですが、の方がより、無限大に発散する勢いが強いので、


1を求める。
[解答] の形でもできなくはないのですが、のときの式変形: ()がわかりづらいので、と置き換えます。のとき、です。

この形で、分母、分子をtで割ります(根号内はで割ります)
  ......[
解答]

2が成り立つようにabの値を定める。
[解答] のとき、の分母は0に近づきます。仮に、分子が0以外のある値aに近づく場合には、分母がどんどん0に近づいて、aに近い値を0に近い値で割ると、その絶対値はどんどん大きな値になっていき、が正の無限大、もしくは負の無限大に発散してしまいます。
従って、
が極限値1をもつためには、のときに、が必要です。
のとき、とすると、

 
 
であれば十分です。
......[]


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