2次曲線の媒介変数表示

直線や曲線の方程式を、曲線上の点をとして、の形に書いたものを、曲線の媒介変数表示と言う。変数tのことを媒介変数と言う。
からtを消去することにより、曲線の方程式が得られる(必ずしもtが消去できるとは限らない)
(1) 円:の媒介変数表示は、
(2)
楕円の媒介変数表示は、
(3)
双曲線の媒介変数表示は、
(4)
放物線の媒介変数表示は、

曲線上の1点を意識して問題を解く場合に、曲線の方程式のままでは扱いにくいので、媒介変数表示を利用して、曲線上の点のx座標、y座標を、媒介変数を使って表すという技巧があります。よく使われる技巧なので、特に、楕円の媒介変数表示はしっかりと記憶しておく必要があります。
(1)
原点からの距離がrである点の集合が円:になりますが、原点からの距離がrである点をPOPx軸となす角を反時計回りに測った角をq として、

と書くことができます。
円の方程式から、媒介変数表示を得る場合には、
と、

の相互比較から、
とします。
なお、
とおくと、
 (2倍角の公式を参照)
 (2倍角の公式を参照)
と書けるので、tを媒介変数とすれば、

という媒介変数表示もあります。

(2)
C上の点をPとします。OPx軸となす角を反時計回りに測った角をq として、Pの座標はです。円C上の各点のy座標を倍した点の集合が楕円になるので、Py座標を倍すると、楕円上の点Qy座標は、Qx座標は、Pが円周上を1周するとQも楕円上を1周するので、楕円の媒介変数表示

が得られます。
注.
q は、右図で、楕円上の点Qと原点Oを結ぶ直線とx軸とがなす角ではありません。半径aの円周上の点Pと原点Oを結ぶ直線とx軸とがなす角です。間違いやすいので、よく注意してください。

楕円の方程式から、媒介変数表示を得る場合には、
と、

の相互比較から、

とします。

(3) 双曲線 の媒介変数表示には、いろいろあります。
 ・・・@ と、

の相互比較から、

という媒介変数表示が得られます。

@と、
の相互比較から、

という媒介変数表示が得られます。を、“hyperbolic cosine”“hyperbolic sine”という風に、双曲線(hyperbolic)関数と呼ぶのは、ここから来ています。

@と、
の相互比較から、

という媒介変数表示が得られます。

(4) 放物線は、とおくと、となるので、

という媒介変数表示が考えられますが、焦点の座標、準線の方程式に出てくるpの値を意識する問題以外では、

と素直におけばよいので、放物線の媒介変数表示に敢えて記憶するほどの価値があるとは思えません。
例えば、放物線:
上の点の座標と言われたら、とすればOKです。

1.楕円:上を点Pが動くとき、の最大値と最小値を求める。
[解答] 楕円上の点のx座標、y座標を、 ()とおくと、

  (半角の公式を使用)
 
  (三角関数の合成を利用)
但し、より、
,つまり、,または、のとき、最大値:15
,つまり、,または、のとき、最小値:3 ......[]

2.双曲線:上の頂点以外の1Pにおける接線、法線とy軸との交点をそれぞれ、QRとするとき、三角形PQRの外接円が双曲線の焦点Fを通ることを証明する。
[解答] 点Pの座標を ()とおくと、点Pにおける接線は、

整理して、 ・・・@
これと垂直な直線は、
と書けます(2直線の平行と垂直を参照)が、点Pを通るので、

よって、点Pにおける法線は、
 ・・・A
@で、
として、点Qy座標は、
Aで、として、点Ry座標は、
直線FQの傾きmは、
直線FRの傾きは、
 (2直線の平行と垂直を参照)
より、三角形PQRの外接円と三角形FQRの外接円は、ともにQRを直径とする円であり、一致します。
よって、三角形
PQRの外接円は、焦点Fを通ります。 (証明終)


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