集合

集合:あるものの集まりで、その集まりの中に入っているかいないか、また、その集まりの中から2つのものを取り出したときに同じか同じでないか、を識別できるような集まりのこと。普通、大文字のアルファベットで集合を表す。
要素:集合の中にある一つ一つのもの。とも言う。aが集合Aの要素であることを、と書く。bが集合Aの要素でないことをと書く。のとき、aAに属するとも言う。

「現在この教室にいる生徒」,「水素原子が出す光の振動数」,「1以上2以下の実数」は集合です。
「音楽」,「宇宙」は集合ではありません。
「現在この教室にいる生徒」と言えば、ある生徒がこの教室にいるのかいないのか、教室内の
2人の生徒が同じ人か別人かを識別できます。この教室にいる生徒の集合をAとして、山田君がこの教室にいて、井上君がいないのなら、です。
水素原子はある決まった振動数の光を放出することが知られている
(もちろん、ドップラー効果などは考えないとして)ので、「水素原子が出す光の振動数」も集合です。
1以上2以下の実数」というように、今どんな範囲の数を考えているか、その限界の明確なものが集合です。1以上2以下の実数の集合をBとして、です。
それに対して、
「音楽」と言うだけでは、飛行機の爆音は音楽なのか音楽でないのか、ガンガン鳴らすロックは若者には音楽かも知れませんがお年寄りには騒音でしかないかも知れません。音楽の中でもロックとジャズは何が違うのか境界はどこにあるのかが明確ではなく、この音楽はロックとも言えるしジャズとも言えるということがあります。というわけで、「音楽」は集合とは言えません。
「宇宙」と言っても、宇宙の限界がどうなっているのかはっきりしていません。宗教的に捉える人もいるし、唯物的に捉える人もいます。こういうものは集合とは言えません。

1以上10以下の奇数」という集合Aを表すのに次の2通りの表し方があります。

(i)
(ii)

(i)の書き方は、中カッコの中に、まず、集合の要素を表す文字を書いて、縦棒で区切り、縦棒の右側に、集合の要素が満たすべき性質や、条件式を書きます。
(ii)の書き方は、中カッコの中に、集合の要素を全て羅列して書きます。
集合の要素の個数が多いときや、無限にたくさんの要素があるような場合には、次のように途中や続きを省略して書いても構いません。
1以上100以下の奇数の集合
:正の偶数の集合
(i)の書き方で、1以上100以下の奇数の集合を表すのに、という書き方でもOKです。


2つの集合ABがあって、Aの要素は全てBの要素になっているとき、AB部分集合であると言い、と表す。
このとき、
ABに含まれる、あるいは、BAを含むとも言う。
ABが異なる集合、つまり、Aの要素であってBの要素でないものがあるか、あるいは、Bの要素であってAの要素でないものがあるとき、と書く。
Aの要素でもありBの要素でもあるような要素からなる集合をAB共通部分と言い(ABの交わりとも言う)と表す。
Aの要素とBの要素の全てを要素とし、それ以外には要素を持たない集合をAB和集合と言い(ABの結びとも言う)と表す。
要素が
1つもない集合を空集合と言い、と表す。
ある集合
Uの部分集合だけを考えるときには、Uのことをとくに全体集合を言う。全体集合の要素であって集合Aの要素ではない要素を全て要素として持つ集合をA補集合と言い、と表す。

ABの部分集合であってかつであるとき、ABの真部分集合であると言います。
部分集合には記号に混乱があって、
ABの部分集合であることをと書き、ABの真部分集合であることをと書く立場もあるかも知れません。
このサイトでは、教科書に沿って、
ABの部分集合であることをと書き、ABの真部分集合であることをと書くことにします。

集合どうしの関係を調べるときに、ベン図という図を描いて考えます。
枠の中に要素が散らばっていると考えます。
右図
(1)に集合(2)(3)(着色部分)(4)(着色部分)(5)(着色部分)を示します。
右図
(2)のように、,つまり、ABの部分集合であることを''記号を用いて書くと、であれば
右図(3)のように、つまり、xABの共通部分の要素であることを''記号を用いて書くと、かつ
右図(4)のように、つまり、xABの和集合の要素であることを''記号を用いて書くと、または
右図(5)のように、Uを全体集合、として、つまり、xAの補集合の要素であることを''記号を用いて書くと、かつ

全体集合をUとして、補集合については、

が、成り立ちます。


ド・モルガンの法則


右図により確認してください。

例.
とします。




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