東工大数学'08年前期[2]

実数xに対し、x以上の最小の整数をとする。abを正の実数とするとき、極限
   
が収束するような実数cの最大値と、そのときの極限値を求めよ。

解答 超難問に見えて、大したことなさそうで、やっぱり東工大だけのことはある、という問題です。「x以上の最小の整数」はガウス記号と同様のことを考えればよいはずです。nを整数,xを実数として、のとき、なので、この問題でも、などと考えることにします。

は、x以上の最小の整数だから、



 ・・・@
 ・・・A
であるようなxに対して、@より、
であるようなxに対して、Aより、
をともに満たすようなxについて、
 (不等式の証明を参照)
左辺と右辺を変形して、

 ・・・B
(i) のとき、
Bの各辺にをかけて、
のときには、のとき、左辺、右辺の絶対値は無限大に発散し、のときには、
(不定形の極限を参照)はさみうちの原理より、
求めるcの最大値は1
(ii) のとき、cの最大値が2だということはすぐわかりますが、のとき、Bの左辺と右辺が同じ値に近づいてくれないので、はさみうちが使えません。
最初から考え直すことにします。です。分母を正とするような十分に大きなxについて、

 ・・・C
これなら、はさみうちが使えます。@とAでbaとした不等式から、となるようなxについて、


この不等式の各辺を10倍したものと、Cとを合わせて、
をかけて、
のときには、のとき、左辺、右辺はともに正の無限大に発散し、のときには、
よって、はさみうちの原理より、
求めるcの最大値は2

(i) のとき、cの最大値:1,極限値:
(ii) のとき、cの最大値:2,極限値: ......[]


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