東工大数学'09前期[4]

xyz空間の原点と点を通る直線をとする。
(1) 上の点を通りと垂直な平面が、xy平面と交わってできる直線の方程式を求めよ。
(2) 不等式の表すxy平面内の領域をDとする。を軸としてDを回転させて得られる回転体の体積を求めよ。


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解答 斜回転体の空間版ということでギョっとさせられますが、(1)が強力なヒントになっていて方針を立てやすくなっています。

(1) 現行課程の範囲外ですが、平面の方程式を知っていれば、法線ベクトルがである平面の方程式は、
とおけて、平面が点を通るとき、
 ∴
よって、に垂直でを通る平面πの方程式は、
xy平面()と交わってできる直線は、として、
と、簡単に求めることができます。
現行範囲で考えるのであれば、に垂直でを通る平面
π上の点について、
平面πと垂直なので、と垂直。とおくと、
 
(内積を参照)
これを満たす1次独立なベクトルを2個作ります。例えば、を選ぶ(他にも考えられます)と、
平面π ・・・@
@とxy平面との交線をを求めるために、@において、とすると、
このとき、
uを消去するために、両辺ととの内積を作ると、

......[]

(2) 回転体の体積は、回転軸(直線)に垂直な平面πで回転体を切ったときにできる断面の面積を回転軸に沿って積分することによって求めることができます。
まず、より領域Dの範囲に存在していることに注意します。また、放物線における接線の傾き1であって放物線は上に凸なので、直線を含みxy平面に垂直な平面を越えて回転体がはみだすことはありません。また、放物線のにおける接線の傾きはなので、のときの平面πを越えて回転体がはみだすこともありません。
ここで、直線と領域
Dの境界線との交点を調べておきます。
直線
x軸との交点は
直線との交点は、

このとき、
より、
よって、直線と領域
Dが交わりをもつのは、のときです。
平面
πと領域Dとの交わりの部分は、直線の部分の線分です。この線分をのまわりに回転すると、線分上の点で、回転の中心から最も遠い点は,最も近い点はなので、このときにできる図形の面積は、との距離を半径とする円の面積から、との距離を半径とする円の面積を引いたものになります。


原点Oと点との距離をs (回転軸に沿って測った原点から平面πまでの距離)として、

のとき、 ・・・D
回転体の体積Vは、の範囲でsに関して積分したものになり、
sの積分をDによってtの積分に変えます(置換積分を参照)


とおくと、tのとき、u
また、
......[]


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