東工大数学'10年前期[2]検討

[2](解答はこちら) 本問は、数学Bのニュートン法を背景とした問題です。
ニュートン法は、方程式の解を
cとするとき、以下のようにしてcの近似値を数値計算で求められる、というものです。
を許容誤差として、

(i) として、適当な初期値をとる。
(ii) に対して、としてを取り、が満たされなければ、k1つ増やして、(ii)の操作を繰り返す。
(iii) 最終的なの値をcの近似値とする。
実数aの平方根を求める場合には、とすると、の解がですが、より、(ii)は、
となり、この操作を、得られたを次の回のとしてが十分に小さくなるまで繰り返します。コンピューターで計算するときは、数値を有限桁で打ち切ることになるので、整数化するという意味で、右辺にガウス記号をつけて、このxとしたもの
が本問の()です。
本問によると、
aの値によっては、操作(ii)でうまくxの値を求めることができずに、近似値が求められないことがあり得る、ということになります。
()としてを求めることを考えてみます。初期値をとして、



これで、となり、の近似値として、が得られます。nを整数として、の形に表せない整数aであれば、()が解を持つので、何回か繰り返すうちに、いずれ、()の解に行き着きます。
ところが、,初期値をとすると、





この後、14141413を繰り返すことになります。本問の結果によると、 のときには()が解を持たないので、にはなり得ず、を繰り返し処理の終了条件にしてしまうと無限ループに陥ることになります。
本問は、以上のことについて知識がなくても誘導通りに進めば解答できますが、パソコンで
C言語やJava言語を用いてプログラミングできる方は、数学Bの教科書に載っている程度のことでも問題意識を持っていれば、難関大の入試で役立つことがあると思います。
蛇足ですが、高校教科書で実用価値のない
BASIC言語を使うのはいい加減にやめるべき(アルゴリズム、フロー・チャートのみで充分)だと個人的に思うのですが、教育関係者の方はどうお考えなのでしょうか?


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