東大理系数学
'06
年前期
[3]
O
を原点とする座標平面上に、
y
軸上の点
P
と、直線
m
:
が与えられている。ここで、
,
とする。
いま、傾きが
a
の直線
l
を対称軸とする対称移動を行うと、原点
O
は直線
上の、第
1
象限の点
Q
に移り、
y
軸上の点
P
は直線
m
上の、第
1
象限の点
R
に移った。
(1)
このとき、
を
a
と
p
で表せ。
(2)
次の条件を満たす点
P
が存在することを示し、そのときの
p
の値を求めよ。
条件:どのような
q
(
)
に対しても、原点を通り直線
l
に垂直な直線は
となる。
解答
気力を充実させて、ただひたすら計算をする問題です。なお、
座標平面における対称
を参照してください。
(1)
直線
l
の方程式を
,
Q
の
x
座標を
q
,
R
の
x
座標を
r
とする。
題意より、
で
,また
m
上にない点
P
の
l
に関する対称点が
m
上に来ることから、
点
O
と点
Q
が直線
l
に関して
対称
だから、
,
∴
,
・・・@
点
P
と点
R
が直線
l
に関して対称だから、
,
前者より、
(
)
・・・A
後者から@を引いて、
∴
,
(
)
これをAに代入すると、
分母を払って、
∴
......[
答
]
(2)
と
が出てくるので正接に関する
3
倍角の公式を導いておきます。
(
2
倍角の公式
を参照
)
・・・B
条件より、
(
2
直線の平行・垂直
を参照
)
∴
・・・C
Bにおいて、
として、
(1)
の結果を用いて、
分母を払うと、
展開して整理すると、
・・・D
q
と
a
の間には、Cという関係があるので、Dが、
q
にかかわらず、すなわち、
a
にかかわらず成立するためには、
......[
答
]
点
P
を
とすれば、任意の
q
(
)
に対してCが成立するように
a
をとれば、直線
l
と
が垂直になり、与えられた条件が成立するので、点
P
は存在します。
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