東大理系数学'07前期[3]検討

[3](解答はこちら) この問題は、'07年前期[1]'07年前期[2]とは違い、見た目何でもないようでやってみると息が長く骨の折れる問題です。試験会場では、途中までやってみて大変そうだ、ということになったときには、後に回すべきだと思います。
出題者の方に直接聞くわけにも行きませんが、放物線上の
2点を結ぶ線分の中点の存在領域、というくらいでないと、試験にならないのではないかと思います。「中点の存在領域」では素直すぎて「東大の」入試問題としての存在意義に欠けるということかも知れませんが、この問題を完答している受験生が、他の問題を落として合格できていない、ということがあったりするのではないか、という気がします。

東大は、「
2次方程式の解の配置」の問題をよく出します。2次方程式の2解がともにある範囲内、という場合、判別式≧0,放物線の軸が解の存在範囲内、解の存在範囲の端の2次関数の値≧0,として解答できる定型問題と言ってもよいでしょう。ですが、東大の場合、定型問題のように見せないで、問題文の条件を考えさせるうちに、2次方程式の解の配置に帰着させる、というストーリーになっています。この問題もまた、そうした問題です。
この問題の大変なところは、放物線上の
2PQについて、PQ12に内分する点を問題にしていて、対称になっていない、というところです。高尚な技巧を使わなくても解いていけますが、2つの2次方程式の解の持ち方が非常に複雑なので、制限時間内に解ききれるだろうか、混乱して条件を錯覚するようなことなくゴールにたどりつけるだろうか、という不安感との闘いになります。

他にも解法が考えられるようですが、どの解法にしても簡便に解決がつくわけではありません。試験会場では、
[1][2][4][5]を完答して見直しも済ませ、[6]の後半と[3]しか残っていない、という状況で、時間の制約なしにじっくり取り組む、という方針が最良の結果を生むように思います。


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