東大理系数学
'09
年
前期
[3]
検討
[3]
(
解答は
こちら
)
昨年の確率の問題
(
'08
年前期
[2]
)
もそうですが、東大の確率の問題は、漸化式がからむ場合などを除いて易しいことが多い気がします。東大の出題者がどういう意図でそうしているのかはわかりませんが、東大前期の受験生は、最初に
6
題をざっと眺めて、確率から始めるのが良いように思います。易しいだけに、勘違いやケアレスや場合分け忘れをやってしまうと、命取りになってしまいます。最初に解答して最後の方で新鮮な気持ちで見直しをする、というのがミス対策になるでしょう。
本問
'09
年前期
[3]
は、玉の入り方を「同じものを含む順列」として考えることができれば、解答できます。「同じものを含む順列」は、
n
個のものがあるとき、そのうちの
p
個,
q
個、
r
個が同じであるとき
(
)
の、
n
個のものの並べ方で、
通りあります。本問では、玉が
4
色あって、
5
個、あるいは、
10
個、出てきた順に並べるときに、
4
種類の同じものが
(
当然
1
つの種類については複数個ということが起こります
)
含まれることになります。
は
を展開したときの
の係数になります
(
多項定理
)
。多項定理で文字数を
2
文字にしたものが二項定理です。
を展開したときの
(
)
の係数は
です。また、「同じものを含む順列」で種類を
2
種類にしたものが「組み合わせ」です。異なる
n
個のものから
r
個を選ぶ組み合わせ
(
通り
)
、というのは、
n
個のものを、「選ぶ」か「選ばない」かの
2
種類に分けながら並べる、と、見れば、「同じものを含む順列」ということになります。
単に教科書に載っている公式を棒暗記するのではなく、その奥に潜んでいる意味まで理解した上で、仮に試験場で公式をド忘れしてしまっても、その意味から引き出せるようにしましょう。
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