東大理系数学
'09
年
前期
[5]
検討
[5]
(
解答は
こちら
)
多少場合分けも入りますが、自然対数を考え、不等式両辺の差を
とおいて微分するだけの一本道の問題なのに、この問題は予想に反して出来が芳しくないようです。難問の
[4]
と
[6]
に挟まれて息切れしてしまった、ということかも知れませんが、
'09
年度の問題の中では、
[3]
に次いで取り易い問題ではないか、と、私は思うのです。
'09
年入試においては、
[5]
を確実にものにできた受験生が有利だった、ということが言えると思います。
この問題を落とした受験生は、恐らく、自然対数をとっただけの、
の形で、
とおいて、微分して行ったのだろうと思われます。実は、かく言う私も、最初にそうしました。ですが、微分しても
が消えずに残ってしまうので、数分で、この方針ではだめだ、ということに気づけるはずです。
[4]
で力を使い果たして気持ちが焦ってしまうと、だめとわかっていても強行突破しようとして失敗しがちです。なので、
'09
年度の場合には、最初に
[3]
を手がけて次に
[5]
を抑え、
[2]
に飛んで
3
完を確保し、その後、
[1]
と
[4]
をゆっくりと熟考して得点を上積みする、という戦略で臨むべきです。
[5]
よりも先に
[4]
を手がけてしまうと
[5]
を取りこぼしやすくなる、ということです。東大を目指す方は、こうした点で、問題選択の目をしっかり養っておいて頂きたいと思います。
時間的に余裕のあるうちにこの問題に着手すれば、上記の
で
が残ってしまうのなら、
x
をかけてから微分してみてはどうか、という風に方針転換できるはずです。
とおけば、
の形が悪くても、
まで計算すれば解決します。微分を複数回行う考え方は、
の証明などでも出てくることなので、しっかり勉強してきた受験生であれば誰でも知っていることです。やはり、この問題は確実に得点しておくべき問題と言えるのではないでしょうか。
(2)
は、
(1)
の結果で
と代入するだけでは、不等式を示すことはできません。であれば、
とか
が出てくるので、ちょっと工夫し、
を使って、
,
とすればよい、というところまで、次から次へとアイデアをひねり出して行かなくてはなりません。この辺も、落ち着いて解答できるうちにこの問題を手がければ容易に思いつけるはずなのですが、時間的に切迫してしまうと、アイデアが湧いて来ない、ということになってしまいかねません。
試験会場での戦略の立て方も、合格する上での重要なポイントだということを意識するようにしましょう。
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