東大理系数学'10年前期[6]

四面体OABCにおいて、4つの面はすべて合同であり、であるとする。また、3OABを含む平面をLとする。
(1) Cから平面Lにおろした垂線の足をHとおく。を用いて表せ。
(2) をみたす実数tに対して、線分OAOB各々をtに内分する点をそれぞれとおく。2を通り、平面Lに垂直な平面をMとするとき、平面Mによる四面体OABCの切り口の面積を求めよ。
(3) tの範囲を動くとき、の最大値を求めよ。

解答 空間的な発想力とか思考力というよりも、面倒な計算を強いられる空間ベクトルの問題です。体力派の諸氏以外は、基本問題の(1)はともかく、実戦的には後回しにするのが無難だろうと思います。

(1) 4つの面が合同、ということで、右図のように、

 
(内積を参照)

H
は△OABを含む平面L上の点なので、ab を実数として、
とおくことができます(ベクトルの1次独立を参照)
CHは平面Lに垂直なので、,よって、
 (内積を参照)

 ・・・@

 ・・・A
@,Aを連立して、
......[]

(2) ですが、直線上の点をKとして(共線条件を参照)
 ・・・B
Hが線分上に位置するときのtpの値を調べます。(1)の結果とBの係数を比較して、

Bより、
 ・・・C
と書けるので、のときの点,点を特に点P,点Qとすると、Hは線分PQ上の点になっています。また、点Hを通り平面Lに垂直な平面は△CPQを含む平面であり、2を通り平面Lに垂直な平面Mは、(CPQを含む平面であることを含めて)CPQに平行です。さらに言えば、△CPQPQを通る平面Mによる四面体の切り口なので、△CPQの面積は、のときの,つまり、です。
従って、平面
Mによる四面体OABCの切り口の面積を求めるためには、△CPQの面積を求め、相似比を考えることになります。
ここで、右図のように、△
CPQと平行で辺ABを通る平面(従って平面Lに垂直)と直線OCとの交点をDとすると、△CPQと△DABは相似で、
PQAB = OPOA = 1
より、△CPQの面積と△DABの面積の比は(面積比・体積比を参照)
=1 ・・・D
DABの面積を求めるために、を調べます。
OPOA = OQOB = OCOD = 1
より、



よって、△DABの面積(三角形の面積を参照)
Dより、△CPQの面積は、
(i) が線分OP上、線分OQ上にあるとき(端点Oを除く)、つまり、のときは、Dと同様に、
AB =OA = t1
=1
 ・・・E
注.上記で、直線OHと直線BAとの交点をEとして、Cより、
とわかるので、
とすることもできます。

(ii) が線分PA上、線分QB上にあるとき(両端を除く)、つまり、のとき、平面Mと直線OC,直線BC,直線ACとの交点をとして、平面Mによる四面体OABCの切り口は、△ではなく、△から△を取り除いてできる四角形になります。
OB= 1
OD = t1OC =
よって、△において、メネラウスの定理より、
これより、△と△の面積の比は、
:△=
の面積は、のときのと同じ式で与えられ、となるので、切り口の四角形の面積は、
以上まとめて、
......[]

(3) においては単調増加で、
において、
これは、ゆえ、のとき最大値: ()をとります(2次関数の最大最小を参照)
tを動くときのの最大値は、 ......[]


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