早大理工数学'08[4]検討

[4](解答はこちら) 早大理工の確率の問題は難問であることが多いように思います。この問題も難問の部類です。解答では、問題文を読んで自然な流れに沿って考えるという方針でやってありますが、じっくり考え込んでから取り組めば、もう少し合理的な解法があると思います。
3球入れる箱が1箱、1球入れる箱が箱、というところを、解答では、球を入れる箱を1列に並べて順列として考えてから、3球の選び方を考える、というようにしました。従って、箱については順列、球については組み合わせでやってあります。
ですが、この考え方では、
2球入れる箱が2箱ある場合、(4)の注.に書いたとおり、実は1つの場合なのに、それを2通りとカウントしてしまう場合ができてしまいます。試験会場では、この重複に気づくのがなかなか難しかったりします。
受験生が、この問題の自分の解答が問題集に出ている解答と合わないのだけれど、どこが違っているのでしょうか、という質問を持ってくるとき、重複に気づいていないこのケースが大半です
(5個のりんごは区別できないが、5人の子どもは区別できる、という違いに気づかない、というのも多い)
2で割るのを忘れれば、自動的に誤答になってしまうので、答案を書き出す前に、問題冊子の脇か計算用紙に、具体的に箱にどのように球が入るのか、いろいろな場合を書き出して確認するような作業をやっておくようにする必要があります。
こうした作業は、本番の試験でいきなりできるというものではないので、センター試験の練習をする、というときから、具体的にすべの場合を紙に書き出す、というクセをつけておくようにして欲しいものです。確率の問題では、解答が正しいかどうか、確認のしようがない問題も多々あるので、具体的に書き出して確認作業を行うことを心がけてください。

この
[4]よりも重複の確認が難しい過去問を1つ紹介しておきます。
早大理工
'88[3]
1番から12番までの12枚の番号札を、無作為に4枚ずつ3組に分ける。その上で、次の順で合計7枚の札を選び出す。
(a) 各組の一番小さい番号の札を取り出す。
(b) 残っている札の中から、各組の一番小さい番号の札を取り出す。
(c) 残り6枚の中で、一番小さい番号の札を取り出す。
次の問いに答えよ。
(i) 何番までの札は確実に選び出されるか。
(ii) 6番の札が、(a)で取り出される確率を求めよ。
(iii) 6番の札が、選び出される確率を求めよ。
[](i) 3番 (ii)  (iii)

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