早大理工数学'10[2]検討

[2](解答はこちら) 問題文で新概念を定義して、受験生が未経験のものにも柔軟に対処できるか、という能力を見ようという問題です。早大理工では、しばしば見られるタイプの問題です。
本問はかなり面倒ですが、難問というわけではありません。見慣れないからという理由で拒否反応を示すのではなく、寛容な気持ちを持ち問題文の意図を読み取って忍耐強く対処すれば、得点源とすべき問題と言えます。
1次変換の問題のようにも見えますが、行列の計算としては大したことはなく、むしろ、論理的に完璧な答案を書けるかどうかが問われている問題です。
いきなり
(4)が来ると戸惑うだろうと思いますが、親切な誘導がついていて、受験生が自分でカラクリを発見できるようになっているので、素直に取り組んでいけば解答可能なはずです。
入試問題の背景などを説明すると、自分には関係ない、という態度をとる受験生がいるのですが、ことしの早大理工は、定型パターンの問題だけをひたすら反復練習する、という狭い視野の勉強をしてきた受験生には厳しいことになったでしょう。未知のことがらに対して幅広い関心をもつことが大切だ、ということを本問は教えてくれています。
解答では、からを求めることを、のように表記して解答しました。いろいろな書き方が可能ですが、一々行列を使って答案を書くのでは面倒なので、試験場においても、何らかの省力化を工夫して書きたいところです。この辺の巧拙が合格できるかどうかにも響いてしまうので、日常的なことから細かい工夫をすることを心がけるようにしてください。


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