波の回折


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自動車や列車がトンネルに入ると、携帯電話が途切れることがあります。トンネルの壁には鉄筋が埋め込まれているので、静電遮蔽によって電磁波がトンネル内部に入って行かないからです。地下鉄や新幹線のトンネル内で携帯電話が通じるのは、トンネル内にも電磁波が届くようにトンネルの出入り口に基地局を設けて電磁波を送り込んだり、トンネル内に光ファイバーを配線してトンネル内の基地局で電磁波を発生させるからです。こうした仕組みのないトンネルでは携帯電話が途切れます。ところが、トンネルに入ってすぐに切れるわけではなく、出入り口の近くでは携帯電話が通じることがあります。
また、固い壁の裏側にいる人に向かって大声で呼びかけると、直接姿を見ることができなくても、声が届くことがあります。地震によって津波が発生する際に、防潮堤や狭い湾の入り口から津波が入り込んで大きな被害を出すこともあります。
これは、電磁波や音波、水面波のような波動には、回折するという性質があるからです。
右図のように、水槽に水を張り板状の障害物を置き、狭い入り口を設けます。左側から水面波を波面が直線状になるように発生させると、狭い入り口を通過した後、水面波は円周を描きながら広がって行きます。この現象を
回折('かいせつ'です。「回析」'かいせき'ではないので注意してください)と言います。波動には、狭い入り口を通過した後に円形に広がる、という性質があるのです。ホイヘンスの原理はこの性質を使って波動の伝播を説明しようという原理です。
狭い入り口を通過した後の波の広がり方については、入り口の幅
d,波の波長λの間に、以下のような性質があることが知られています。
のとき、つまり、入り口の波長に比べてかなり大きいとき、右図のように、波は、入り口通過前のまま直線的に進みます。この状況を、「回折は目立たない」という言い方をします。狭い雲間など狭い隙間を太陽光が通過するとき、光線が筋になって見えるのはこのためです。
のとき、つまり、入り口の波長よりも小さいとき、右図のように、波は、入口通過後に広がって進みます。この状況を、「回折が目立つ」という言い方をします。音波の波長は、高音で3cm〜低音で20m程度ですが、1mくらいのの隙間だと低い音は充分に陰に回り込みます。
こうした波の性質は、単スリットの干渉によって説明できます。



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