理想気体

気体が、以下の特徴を有するときに、理想気体と言う。
(1) 気体を構成する分子の大きさが無視できる。
(2) 気体を構成する分子間に働く力が無視できる。

理想気体では、ボイル・シャルルの法則が成立し、その圧力p体積Vモル数n気体定数R絶対温度Tとして、状態方程式が成り立つ。

気体の
圧力pは、気体と接触している面の面積をS,この面にかかる力をFとして、
で与えられます。力の単位を[N],面積の単位を[]として、圧力の単位は[]となりますが、これを[Pa] (‘パスカル'と読む)という単位で表します。
です。つまり、1[]の面に1[N]の力が働くときに、気体の圧力は1[Pa]となります。
また、天気予報では、
[hPa] (‘ヘクトパスカル'と読む)という単位を気圧の単位として用いますが、
です。
また、1気圧 (1[atm]と書く。atmは、アトム'と読む)、という単位も用いられます。
という関係があります。

気体の温度を考えるときには、絶対温度で考えます。
摂氏温度
t[]と絶対温度T[K] (‘ケルビン'と読みます)との間には、
という関係があります。

0[]1[atm]の気体の状態を「標準状態」と言います。
気体分子の量[mol]という単位で考えます。
0.012[Kg]の炭素12 (と書きます。原子量12の炭素原子)の原子の個数を1[mol]と定義します。1[mol]の気体の原子の個数は、ほぼ(アボガドロ数と言う)です。また、標準状態の理想気体1[mol]の占める体積が、22.414[]であることが知られています。

容器に閉じこめた一定量の実在する気体を、
温度を上げるか圧力を下げるかすると、圧力p体積V絶対温度Tの間に、
という関係が成り立つようになります。これを、ボイル・シャルルの法則と呼びます。
この一定値は、
気体の量に比例しますが、1[mol]の気体の場合、一定値は気体の種類によらずある定数Rになります。この定数R気体定数と呼び、ほぼ、です。
理想気体では、ボイル・シャルルの法則が成り立ちます。また、気体が
n[mol]あるとして、
状態方程式
が成立します。
ボイル・シャルルの法則は、実験的に得られた法則です。

なお、実在気体に対しては、
(1[mol]当たりの体積)として、近似的に、
van der Waalsの状態方程式: (但し、abは定数)
が成り立つことが知られています。
ヘリウムやネオンのような
1原子で気体分子ができている気体、水素のような2原子で気体分子ができている気体では、abの値は無視できるほど小さく、ほぼ理想気体としての振る舞いをします。ヘリウム、ネオン、水素では、上記の理想気体の条件(1)(2)が成り立っています。
1原子で気体分子ができている気体を特に、単原子分子理想気体と言います。

状態方程式
において、絶対温度Tが一定であるとき、
が成り立ちます。これをボイルの法則と言います。理想気体では、温度一定の条件下で、圧力体積が反比例します。

また、状態方程式
において、圧力p一定であるとき、体積絶対温度は比例します。これをシャルルの法則と言います。この事実は、気体の温度を下げていくと、どんどん体積が減り続け、仮に気体のままでいるのであれば(実際には、相変化を起こして、液体、もしくは、固体になってしまいます)、いずれ体積は0になってしまうことを意味しています。この体積0になってしまう温度(摂氏)を、絶対温度0[K]としています。


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