京大物理'07前期[2]検討

[2](解答はこちら) 東大'07年前期[2]と類似のテーマの問題ですが、東大では、エネルギー保存から終端速度を求めるのに対し、京大では微分方程式を考えて終端速度に至る時間変化の式を求めるようになっています。
ですが、本来教育的配慮がなされている良問のはずが、微積を避けるために、こんなわかりにくい入試問題になってしまうのであれば、微分方程式を高校の範囲に入れてしまって、もっと平易な問題するべきだ、と、私は思います。
定量的に扱わずに定性的に扱うことによって高校生にわかりやすくなる、と強硬に主張なさる方もいますが、私は、定性的な理解を無理強いすることが高校生の物理離れを起こす原因だと思っています。微積の計算で済ませてしまえば簡単なことなのに、なぜ、抽象的に、難しくしてしまうのでしょうか?

この問題の前半は、磁束の変化から電流、力を求める標準的な問題です。後半は、実質的に、
 ・・・@
という微分方程式から、原子核の自然崩壊との類似性より、
を導く内容になっています。ですが、微分方程式を避けるためにかえってわかりにくく難問になってしまっています。同様の問題はコの字型回路をテーマとした'92立教大理[3]などにも見られるのですが、ニュートン以来、物理学は微積分学と密接な関係にあるわけで、無理に、物理と微積の間を引き裂いて高校生を混乱させる意味が私にはわかりません。
を規定する方程式@を導き、逆関数の微分法の公式を用いて、
twの関数と見て、この両辺を積分し、
 (C:積分定数) ・・・A
のとき、より、
 ∴
Aに代入して、
これより、
とすれば、この問題の流れよりも余程、高校生にわかりやすいと私は思いますけれども。


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