京大物理
'10
年
[3]
検討
[3]
(
解答は
こちら
)
クントの実験の問題が、本問、
東大
10
年
[3]
と出題されています。ですが、両者で扱い方に違いがあります。
気柱内で、粉や微粒子の集まりの中心の位置は腹なので、問題文の図
1
を見ると、振動板のところは腹になります。ですが、インターネット上で紹介されているクントの実験の様子を見ると、振動板位置は節です。東大の問題でも固定端で節です。ですが、本問では、問題文で指定されているので、振動板位置は自由端で腹、という状況設定で考えることになります。
今後、クントの実験が入試問題で採り上げられるときには、振動板の位置が固定端なのか自由端なのか明示されていないと受験生はどうしてよいのかわからない、ということになるような気がします。
また、本問では、気柱内の空気の密度の扱い方が従来と異なっています。密度の大小は、気柱内の各空気粒子が、左に変位しているか、右に変位しているか、というところから考えるのが普通です。ある地点で、左側の粒子が右に変位し右側の粒子が左に変位していれば、その地点の密度は最大になります。ですが、本問では、定常波ができている場合とできていない場合とで筒領域内の空気の密度を比較する、という考え方が提示されています。問題文中の密度比の式では、グラフ曲線の接線の傾き
が正にも負にもなるので、注意が必要です。物理の入試問題と言っても、数学の微積分で履修した内容を活用して考えるようにしましょう。
本問の解答に必要な知識は教科書レベルで充分ですが、問題文の指摘に合わせて、柔軟に考察を進めて行く必要があります。
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